歩いて行けるおフランス。

先週末は良く晴れてお出かけ日和でした。
せっかくだし散歩しつつ、歩いて行ける美術館へ!ということで東京都庭園美術館に行ってきました。
場所は港区白金台。
同じ港区勤務とはいえ、浜松町周辺の殺伐とした感じとは打って変わって穏やかな空気感。近くには小学校や公園、少し路地に入ると小さなお寺もありました。
そしていよいよメインの美術館へ。

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東京都庭園美術館こと、旧朝香宮邸は1933年(昭和8年)に朝香宮家の邸宅として建てられました。当館は1910〜30年代にかけてヨーロッパで隆盛を極めたアール・デコ様式の内装が施された館としても有名です。

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美術史には不案内ですが、当時のフランスで著名なデザイナー、アンリ・ラパンさんを筆頭に美の巨匠達による美しい内装、装飾品の数々を目にすることができます。
ちなみにアール・デコ様式の邸宅で、ここまで質が高く、保存状態が良いものは世界でも数少ないとのことです。

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朝香宮家とアール・デコとの出会いは初代当主、鳩彦王のフランス留学、そして現代装飾美術・産業美術国際博覧会(1925年)。
鳩彦王はこの博覧会ですっかりアール・デコの虜になり、白金台に邸宅を建てるにあたりアンリ・ラパンらにデザインを依頼するに至りました。

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鳩彦王が渡仏したのは1922年。
留学はどのくらいの期間を予定していたのかは分かりませんが、鳩彦王は翌年に交通事故で重傷を負い、少なからず想定外の長期滞在になったと思います。
不謹慎に聞こえるかもしれませんが、これも怪我の功名。
長期滞在になってしまったことで、博覧会に出席することができ、尚且つアール・デコに出会うことができました。

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こうしてみると、人生何が起こるかわからないけど、物事は然るべくして起こり、良い方向へ転じるのでは?と思います。美術だけでなく、人生論まで学べたプチ・フランス旅行でした。

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ちなみにお隣の新館で開催中の企画展『フランス絵本の世界』もオススメ。
そして、じっくり鑑賞して頭を使った後は庭を眺めながら甘いものでもいかがでしょうか?

①フレジエとカフェラテ

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②カフェテラス

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