もう一つの勉強部屋。

田舎育ちの私は小学生の頃から電車通学。以来、大学卒業まで毎日電車に揺られ学校に向かっていた。高校生になると通学時間は2時間に。1日の中で通学に費やす時間がけっこうなウェイトになった。そんな環境だったものだから、小テスト地獄だった高校時代は、乗車中の宿題やテスト勉強は当たり前になった。家だと永遠にだらけてしまう一方で、電車に乗っていられる時間は有限だったので、集中力は段違いだった。それに周りの目があることもポイント。大変お恥ずかしながら、ちゃんと勉強やってるオーラを出して、「ちょっと偉いんだぞ!」と誇らしげな気分に浸れることもやりがいの一つだったりした。少々イタい思い出ではあるが、電車という空間を勉強部屋のごとく活用したことで、まずまずの成績を残せたのだと思う。

ときは経ち、社会人6年目。仕事とプライベートの時間が攻防戦を繰り返す日々を過ごしている。仕事が優勢のときは、帰ったらヘトヘトで勉強できず、一方でプライベートが優勢のときは、時間を無駄に弄ばしてしまうことがしばしばある。そんなとき、やはり自分の強い味方は電車なのだ。電車のドアがウィーンと開いた瞬間でスイッチオン。スマホでゲームをしたり、動画を見ている人に対してちょっと優越感を抱きながら本や新聞を開く。(←とても性格が悪いと思う)とにかく電車に乗っている間にいかにどれだけ多くのことをインプットできるかに全力を尽くしている。なんなら最近は乗り換えのエスカレーターの時間すら無駄にしない。今まで大江戸線は地下が深すぎて面倒!としか思っていなかったけれど、今は長いエスカレーターで本が読めるのがちょっと助かると思っているぐらいだ。
現在は在宅勤務できる環境が整っているが、通勤時間欲しさに出社しているという謎の現象が起きている。電車通勤をしなくなることは勉強部屋を失うことと同義なのだ。
明日は在宅勤務。ちょっとだけブルーな気持ちだ。(50/100)

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