陰翳をことばで語る。

「美は物体にあるのではなく、物体と物体との作り出す陰影のあや、明暗にあると考える。」谷崎潤一郎『陰翳礼讃』より。

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以前、『建築の日本展』で学んだ日本建築の三つキーワード「もののあはれ」「無常」「陰翳礼讃」。
いずれも感性であって、目に見えない「何か」でした。
「何となくわかる気がするけど、、、。」とモヤついていたところ手に取ったのが、本書『陰翳礼讃』。

陰翳の世界をここまで丁寧かつ美しい言葉に落とし込んだ谷崎潤一郎に脱帽しました。

(今週、毎朝出勤前にカフェでちっちゃくため息つきながら読んでいました。)

そして「なぜ日本人が薄暗がりを好むのか」についても知ることができ、本当に読んでよかった!と思っています。
機会があれば是非とも読んで頂きたい一冊です。

できることなら大川裕弘さんの写真付きのもので。

※ちなみにこの写真はへなちょこフォトグラファー・ヤマザキによる光琳屋敷です。