今年は一緒に。
運命なのか、偶然なのか、今朝読んだ本の一節が今日という日にぴったりでした。
『人生に起こるできごとは、いつでも「突然」だった。昔も今も…。
(中略) 幸せな時は、その幸せを抱きしめて、百パーセントかみしめる。
それがたぶん、人間にできる、あらんかぎりのことなのだ。
だから、だいじな人に会えたら、共に食べ、共に生き、だんらんをかみしめる。
一期一会とは、そういうことなんだ…。』
『日日是好日』より(森下典子・飛鳥新社)
家族揃って、テーブルを囲み、同じものを、一緒に食べる。
3年前までは、ごく当たり前のことだと思っていました。
でも、その「突然」は私の家族にもやってきた。
父の病が判明したのは3年前の夏。
病名は食道癌。
その名の通り食道に腫瘍があるため、食べ物が喉を通らない。
毎回帰るとき、これなら食べられるかな?とあれこれ考えて、手土産を買ってみる。
でも、帰るたびに以前は食べられたものが食べられなくなっていく。
そんな父の姿を見て、ものすごく辛かったけれど、一番辛かったのは父本人だったはず。
しかし父は、弱音を一切吐かずに病と闘いました。
本当に本当によく頑張っていたなと、娘ながら誇らしく思います。
今日はそんな父の誕生日。
今年は同じ場所では無理だけど、好物のチーズケーキを一緒に食べようね。
そして、これから先、だいじな人に会えたなら、その人と共にいれる幸せをかみしめて、一瞬一瞬を丁寧に過ごしたいなと思います。
こういう話はブログに載せるものじゃないのかもしれません。
でも、もし皆さんのだいじな人がまだ元気で、近くにいるのなら、その人との時間を大切にしてほしいなと思って書いてみました。
長々と失礼致しました。